試験勉強中に転職活動を始めるべきか
「試験が終わってから転職を考えよう」——私も最初はそう思っていました。でも実際に転職活動を経験して分かったのは、試験と転職活動の同時進行は思った以上に現実的で、むしろ合格前から動いておいた方が有利なケースが多いということです。
税理士試験の合格発表は毎年12月中旬。試験が終わってから動き始めると、採用需要の高い1〜3月の転職シーズンを逃してしまいます。私が2科目合格の段階でエージェントに登録し、実際に転職活動を開始したのも、このタイミングを逃したくなかったからです。
科目合格数別の転職活動戦略
1〜2科目合格の場合
1〜2科目合格の段階では、求人の選択肢は限られますが、「勉強を続けながら実務経験を積む」というスタンスで動ける会計事務所や経理ポジションは十分あります。私はこの段階でエージェントに相談し、「試験継続中でも受け入れる事務所」をピックアップしてもらいました。
ポイントは、面接で「いつ合格する見込みか」を具体的に答えられる準備をしておくこと。「今年の試験では2科目受験予定で、来年中には残り科目を取りたい」といった具体的なロードマップを示せると、採用担当者の安心感が全く違います。
3〜4科目合格の場合
3〜4科目合格まで来ると、転職市場での評価が一気に上がります。特に簿記論・財務諸表論・法人税法の3科目を持っていれば、即戦力に近い扱いをしてもらえる事務所も出てきます。
この段階で転職するか、残り科目を取ってから転職するかは、現在の職場環境によって判断が分かれます。勉強時間が確保できている、職場環境に問題がないという場合は合格後に動くのが賢明。一方、勉強時間が確保できない、職場環境が悪いという場合は今すぐ動く方が長期的に有利なことが多いです。
官報合格後(5科目合格)の場合
官報合格後は転職市場で最も有利な立場になります。ただし、合格直後は各社の求人競争が激しくなる時期でもあるため、できれば合格前から情報収集を始めておくと、合格後すぐに動けます。私が実際にコンサルティングファームに転職した際も、試験勉強と並行して市場調査をしていたことが功を奏しました。
転職活動が勉強に与える影響
「転職活動で勉強時間が削られないか」という不安は当然です。私の経験では、転職活動のピーク期(面接が週2〜3回ある時期)は確かに勉強時間が減りました。ただ、それは数週間のことで、長期的に見れば勉強環境が改善されることの方が大きなメリットです。
現職での残業が多い、精神的なストレスが大きいという状況では、転職活動をしながらの方が「早く状況を変えよう」という動機で勉強意欲も維持できることがあります。転職活動中に「自分の市場価値」を客観的に知ることで、逆にモチベーションが上がったという話も転職仲間からよく聞きました。
エージェントを使う際の注意点
転職エージェントに登録する際、「試験受験中である」ことは必ず正直に伝えましょう。隠してもいいことはありません。むしろ、試験継続中の候補者を積極的に紹介してくれるエージェントかどうかを見極めるフィルターになります。
私がマイナビ税理士を利用した際、担当者によってこの対応が大きく違いました。1人目の担当者は「合格後に再登録してください」というスタンス。2人目の担当者は試験継続中でも積極的に求人を紹介してくれました。担当者との相性は非常に重要です。合わないと感じたら担当変更を依頼することを躊躇わないでください。
まとめ:早めに動くことの価値
税理士試験と転職活動の同時進行は決して無謀ではありません。重要なのは、「今すぐ転職する」ではなく、「情報を集めて選択肢を持つ」という姿勢で動くこと。エージェントに登録して話を聞くだけなら時間のロスはほとんどありません。
転職市場の相場感は、早く身につければつけるほど有利です。「合格してから考えよう」と先延ばしにするよりも、今から情報収集を始めることを強くおすすめします。
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