税理士業界における女性の割合は年々増えていますが、「出産・育児とキャリアの両立」は依然として大きなテーマです。この記事では、女性税理士がキャリアとライフイベントを両立するための現実的な戦略をお伝えします。
税理士業界の女性比率と現状
税理士登録者全体に占める女性の割合は約15%。まだまだ男性中心の業界ですが、若い世代ほど女性比率は高くなっている傾向にあります。
業界全体が古い体質を持っていることは否定できません。紙文化が残り、対面至上主義の事務所も多い。ただしその分、柔軟な働き方ができる事務所を選べば、他の業界よりむしろ両立しやすい側面もあります。
産休・育休の実態
大手・準大手税理士法人
Big4や準大手は制度面では充実しています。産休・育休の取得実績もあり、復帰後の時短勤務にも対応。ただし、実際に利用しやすいかどうかはチームや上司の理解次第という面もあります。
中小事務所
中小事務所は制度の有無にバラつきがあります。少人数の事務所だと、一人が抜けた穴を埋めるのが難しく、取得しにくい雰囲気があることも。事前に育休取得の実績があるかどうかを確認することが重要です。
キャリアとライフイベントの両立パターン
パターン | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
大手で制度を活用 | 制度が整っており安心 | 復帰後の業務量調整に限界がある場合も |
リモート可能な事務所 | 通勤時間削減で時間確保 | リモート対応の事務所はまだ少数 |
パート・非常勤で継続 | 育児との両立がしやすい | 年収は下がる |
独立開業 | 自分でスケジュールをコントロール | 収入が不安定 |
女性が活躍しやすい事務所の見分け方
- 女性の管理職やパートナーがいるか → ロールモデルの存在は重要
- 育休取得・復帰の実績があるか → 制度があっても使った人がいなければ意味がない
- リモートワークやフレックスに対応しているか → 柔軟性は必須
- 繁忙期の業務量が適正か → 繁忙期に深夜残業が前提の事務所は要注意
時短勤務でもキャリアを失わないために
時短勤務中でもキャリアを維持するためのポイント:
- 専門分野を持つ → 「相続税ならこの人」というポジションがあれば、時短でも不可欠な存在に
- 資格取得を止めない → 育児中でもペースを落として試験に挑戦する人は少なくない
- 復帰後のキャリアプランを上司と共有しておく → 復帰時の配属で差がつく
独立という選択肢
税理士は独立しやすい資格です。独占業務があるため、自宅でも開業できます。小さい子どもがいる時期は少数のクライアントを持ちながらスモールに運営し、子どもが大きくなってから拡大するという戦略も現実的です。
女性税理士にとって、「一度キャリアを手放しても、資格があればいつでも戻れる」というのは税理士資格の最大の強みの一つ。焦らず長期的な視点でキャリアを考えてください。
